青検 - 岡本かの子
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桜. 岡本かの子. 桜ばないのち一ぱいに咲くからに生命(いのち)をかけてわが眺(なが)めたり. さくら花(ばな)咲きに咲きたり諸立(もろだ)ちの棕梠(しゆろ)春光(しゆんくわう)にかがやくかたへ ... 底本の親本:「岡本かの子全集」冬樹社 ...
巴里の秋. 岡本かの子. セーヌの河波(かわなみ)の上かわが、白(しら)ちゃけて来る。 ... 中の島の岸杭がちょっと虫(むし)ばんだように腐(くさ) ... 底本の親本:「岡本かの子全集」冬樹社. 1976(昭和51)年発行 ...
金魚撩乱. 岡本かの子 ... そう呟(つぶや)いて復一は皿と拡大鏡とを縁側(えんがわ)に抛(ほう)り出し、 ... それが風に揺(ゆ)らぐと、反射で滑(なめ)らかな崖(がけ)の赤土の表面が金屏風(きんびょうぶ)のように閃(ひらめ)く。 ...
鮨. 岡本かの子. 東京の下町と山の手の境い目といったような、ひどく坂や崖(がけ)の多い街がある。 表通りの繁華から折れ曲って来たものには、別天地の感じを与える。 ... 底本:「岡本かの子全集5」ちくま文庫、筑摩書房. 1993(平成5)年8月24日第1刷発行 ...
老妓抄. 岡本かの子 ... そうかといって職業上の名の小そのとだけでは、だんだん素人(しろうと)の素朴な気持ちに還ろうとしている今日の彼女の気品にそぐわない。 ここではただ何となく老妓といって置く方がよかろうと思う。 人々は真昼の百貨店でよく彼女を見かける。 ...
蝙蝠. 岡本かの子. それはまだ、東京の町々に井戸のある時分のことであつた。 ... 底本:「日本幻想文学集成10 岡本かの子」国書刊行会 ... 底本の親本:「岡本かの子全集」冬樹社. 1975(昭和49)年発行. ※ルビ ...
鯉魚. 岡本かの子. 一 ... 底本:「ちくま日本文学全集 岡本かの子」筑摩書房. 1992(平成4)年2月20日第1刷発行. 底本の親本:「岡本かの子全集」冬樹社. 入力:ゆいみ. 校正:岩田とも子. 1999年9月7日公開 ...
富士. 岡本かの子 ... ときとしては眺めているうちこどもはむこうの草木に気持を移らせ、風に揺ぐ枝葉と一つに、われを忘れてゆららに身体を弾ませていることがある。 ... 天地もまだ若く、人間もまだ稚純な時代であった。 自然 ...
荘子. 岡本かの子 ... 顔は鉛色を帯びて艶(つや)が無く、切れの鋭い眼には思索に疲れたものに有勝(ありが)ちなうるんだ瞳をして居た。 ... 底本:「岡本かの子全集2」ちくま文庫、筑摩書房. 1994(平成6)年2月24日第1刷発行 ...
過去世. 岡本かの子. 池は雨中の夕陽の加減で、水銀のやうに縁だけ盛り上つて光つた。 ... 底本:「日本幻想文学集成10 岡本かの子」国書刊行会. 1992(平成4)年1月23日第1刷発行. 底本の親本:「岡本かの子全集 第三巻」冬樹社. 1974 ...
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